本日は 積み立て型の火災保険 について解説します。
この記事を読むと、保険の営業マンがなぜか説明しない 積立型の火災保険の意外なデメリット を知ることができますよ。
こんにちは、ファイナンシャルプランナー歴 20年、しんりゅう(⇒プロフィール)です。
火災保険も生命保険と同じように多くの種類があり、どの商品を選べばいいの?は難しい問題です
次第に考えることが面倒くさくなり、とりあえずという感じで積立型の火災保険を探したり、県民共済の火災保険に加入する人がいます。
以前に比べると人気はなくなりましたが、積立型の火災保険のニーズはいまだにあるわけです。
しかし今現在、火災保険の中で唯一 減少傾向にある のが、積立型の火災保険なのです!
20年前 は、支払った保険料より多く戻ってくる積立型の火災保険も存在していたのですが、徐々になくなりました。
そしてついに、積立型の火災保険となっていても 払ったお金よりも返ってこない火災保険 が大半になってきているのが現状です。
中には、掛け捨ての火災保険以上に掛け捨て部分が発生する積立型の火災保険 も存在します。
それなら無理に高い保険料を払ってまで積立型の火災保険に加入するメリットはありませんね。
ちなみになぜ私が積立型の火災保険の記事をUPしようとしたかというと、実家の積立型の火災保険(JA共済)がちょうど満期を迎えたからです。
そして、火災保険の営業マンが伝えることのない 積立型の火災保険のデメリット を偶然に知ることができたので、この記事にまとめていきます。
積み立て型の火災保険はおすすめなの?
積み立て型の火災保険は、個人の状況によっておすすめ度が異なります。
このタイプの保険は、毎月一定の金額を支払い、将来的に火災被害に備える仕組みです。おすすめの要因は以下の通りです。
資産保護
火災保険は、自宅や財産を火災や自然災害から守る重要な手段です。積み立て型保険は、長期的な資産保護に適しています。
財政的な安定
毎月の支払いを通じて、保険料を分散し、予算に合わせやすくします。突然の火災に備えるための大きな支払いが必要なくなります。
将来の保障
積み立て型保険は、将来の保障を確保するために貯金を積み立てる役割も果たします。保険料の支払いが終了後も保険カバーが続くことが多いです。
プランの選択肢
積み立て型火災保険には、異なるプランがあり、予算や必要性に合わせて選択できます。追加のライダーやカスタマイズも可能です。
しかし、積み立て型保険にはいくつかの検討すべき点もあります。
長期的なコミットメントが必要で、他の緊急の支出に制約を与える可能性があること、また、利子や手数料などがかかることを念頭に置く必要があります。
個々の状況に合った保険商品から選ぶのが重要です。
積み立て型の火災保険のメリット
あなたの家が火事に巻き込まれる確率って聞いたことありますか?
一説によると 200年に1度 の割合と言われています。自宅が火事で燃える可能性は、過去のデータ的には少ないのです。
とはいえ、住宅ローンを抱えた状態で自分の家が燃えてしまうと、その後の人生が大変なことになってしまいます。
だから、火災保険の加入を検討する人は多いです!
もちろん火災保険は、火事以外にも次のような被害に備えることができます。
- 台風による被害
- 泥棒の被害
- 地震への備え
つまり、火事以外の自宅の被害を補償してくれるのが今の火災保険 の内容なのです。
そして、掛け捨て型であれ積立型であれ火災保険に加入すると、あなたが希望するリスクはカバーしてくれます。
では、積立型の火災保険を勧めてくる営業マンは、積立型の火災保険のメリットをどのように伝えてくるでしょうか。
私が実家で聞いた話をまとめると次の 3点 を営業マンは、終始話してましたね。
営業マンが話す積立型のメリット
〇〇年後 に〇〇万円返ってきます!
積立型なので 結果的に掛け捨ては〇〇万円 で抑えることができます!
〇〇年後の住宅の 修繕費にお金を充当 することもできます!
上記のように将来、お金が返ってくると営業マンから説明されると、積立型の火災保険を加入するべきだ!と感じてしまいます。
一方、デメリットを聞くと、以下のように答えてくれました。
毎年の保険料が掛け捨てタイプの火災保険より高くなります!
そして、満期でお金が返ってくる話に戻り、結果的には掛け捨て額は・・・・といったようなメリットの説明に移っていきます。
果たして本当に説明通りメリットばかりなのでしょうか?実は私の考えは違うんです!
では、ここからは私が考える 積立型の火災保険のデメリット をお伝えします。
火災保険を積立型で加入するデメリット
20年前 のように世の中の金利がまだ高かった時代は、積立型の火災保険は掛け捨て部分がなく、払ったお金より多く満期で返ってきていました。
しかし、今現在は補償内容を自由に選択できるようになり、掛け捨て型の保険が積立型の火災保険の掛け捨て部分よりも安くなっています。
そうなると、積立型の火災保険の特徴である満期時にお金が返ってくるから、結果的に掛け捨ては少なくて済むというメリットはなくなります。
わざわざ火災保険で積み立てをする必要が無くなります!
もちろん上記の理由もありますが、積立型の火災保険の本当にデメリットは別にあります。それは私が以下の質問をした時に偶然気がついたのです
火事になって全焼した場合、預けたお金はどうなるの?
あなたが今、積立型の火災保険に加入しようか悩んでいるのであれば、営業マンにぜひ一度質問してみて下さい。
火事になって全焼、積立金はどうなる?
もし仮にあなたの自宅が火災や自然災害で全焼や倒壊した時のなら、それまでに積み立てたお金や一括で預けたお金はどうなるのでしょうか?
保険金とは別に返ってくる!と思っている人が意外に多いのですが、営業マンの質問に対する答えは以下の内容でした。
全焼や倒壊で保険金を全額受け取ったら戻ってきません!
500万円 を先に預けた保険金額3000万円の積立型の火災保険に加入した後に、あなたの自宅が全焼し3000万円の保険金を受け取ったとします。
すると、将来戻ってくるはずだった積み立てたお金は戻ってきません。
つまり、3000万円の保険金を受け取ったら 500万は返ってこない のです
台風により川が氾濫し自宅が流され3000万円の保険金額を受け取った場合も同じですよ。
『 積み立て部分が消えてしまい、なかったことになる!』疑問に感じません?そこで、掛け捨ての火災保険の場合と比べてみましょう!
火災保険の積立型と掛け捨て型の比較
先程の例を使って積立型と掛け捨て型を比べていくのですが、以下のケースを想像してみて下さい
500万円は銀行に預けているので火事になった場合は、掛け捨て型の火災保険から3000万円の保険金を受け取っても手元に残ります。
自宅が全焼したり倒壊した場合、火災保険にお金を預けたら戻ってきません!
一方、掛け捨てタイプの火災保険に加入していたら、お金は消えてなくなることはありません。
もしもあなたの自宅が、住み続けることができないような被害に遭ったとき、復旧の一番の力となるお金がなくなったらビックリしますよね?
わざわざ高い保険料を払ってまで火災保険にお金を預けなければよかったとなりますね。
さらにマイナス金利政策の真っ只中の現在では、積立型の火災保険の掛け捨て部分より掛け捨てタイプの火災保険の保険料の方が安いとしたら
積立タイプを選ぶメリットはありません!
つまり、積立型の火災保険にお金を貯めても、お金が本当に必要になる大災害があったときに自分のものにならないことが
積立型の火災保険の最大のデメリット なのです!