このページでは、台風シーズンや梅雨の時期に大雨が降り 雨漏りや水濡れ が起こった場合の火災保険の補償について解説しています。
大雨が原因となる損害にはどのようなものがあるのでしょうか？
おそらく天井からポタポタ水が落ちてくる雨漏りをイメージされる人が多いでしょう。
そして、壁や天井に水濡れのあとが残るので『何とか綺麗に直したい！』と考えますよね？
では、この水濡れのあとを綺麗に直す費用は火災保険から支払われるのでしょうか？
結論は『 出たり出なかったり 』
雨漏りや水濡れの原因の違いによるところが大きいからです。
つまり、雨漏りや水濡れの原因は様々で、その原因によって火災保険で補償されるかどうかが変わってくるということです。
ということでまずは、雨漏りや水濡れ被害が発生した場合に火災保険から補償されるケースとされないケースを比べてみましょう。
【大雨と火災保険のＱ＆Ａ】雨漏もりや水濡ぬれはＯＫ？
雨漏りや水濡れの原因は大きく分けて2つ。老朽化 と 強風で屋根が破損 した場合です。
老朽化による雨漏りはＯＫ？
火災保険では、雨の吹き込みや漏入による損害は補償されません。よって、建物の老朽化が原因で起こる雨漏りは 補償の対象外 です。
老朽化を対象としていたらこれだけ空き家が増えてきた日本の状況だと、保険会社が大変だということですね。
強風で屋根が破損した場合は？
一方、強風で屋根が破損し雨漏りした場合は、風災補償 として火災保険でカバーできます。
次の記事では 風災との違い を詳しく解説していますので、老朽化が原因じゃないケースで水濡れが発生している場合は参考にして下さい。
大雨が原因となるその他のケースとは？
ここからは雨漏り以外の大雨が原因となる被害も含めて、火災保険で補償されるケースとされないケースをまとめていきます。
大雨によりケガをした場合は？
火災保険の補償に人は含まれないので、ご家族がケガをしたりお亡くなりになった場合でも補償はされません。
家族傷害保険などを加入しているのであれば、対象になってきます。
大雨による洪水被害はカバーできる？
大雨が降り洪水が発生し 床上浸水 の被害があった場合は、火災保険の 水災補償 でカバーできます。
なお、床下浸水のケースは地面からの高さ（45センチ）かどうかが関係してきますので、諦めずに一度、問い合わせをするといいでしょう。
大雨による土砂崩れの被害は補償される？
大雨により土砂崩れが発生し建物が損害を受けた場合は、水災補償でカバーされる可能性が高いです。
ですので、水災補償が付いていない状態で土砂崩れに遭ったケースではカバーできません。
自宅に裏山などがある場合は、水災補償を付けておかれる方が安心かもしれませんね。
大雨により車が浸かった場合は？
マイカー（自動車）は家財ではないので火災保険ではカバーできませんが、自動車保険に車両保険を付けていると補償されます。
大雨により隣の家に迷惑をかけた場合は？
大雨が降り敷地内の土砂が隣家に流れてしまい塀が倒れ損害を与えた場合は、水災によるものでも火災保険の対象とはなりません。
隣家が加入する火災保険を使ってもらうか、個人賠償（日常生活賠償）保険が使えるケースがあるだけです。
ただ、自然災害のような避けられない事故は、訴えられても賠償責任が発生しないケースがほとんどです。
つまり『自分の家は自分の火災保険で守ろう！』という考えです。
まとめ
大雨が原因となる様々な被害に遭った場合は火災保険で補償ができるのかというと、使えるケースと使えないケースに分かれます。
例えば、雨漏りや水濡れ被害に遭った場合も出るケースと出ないケースがあり、老朽化は補償されず、強風で屋根が破損した場合は補償される。